66年 ロマネサンヴィヴァン レ カトルジュルノー
私がワインに興味を持ち始めた頃、ワインに力を入れていた酒屋さんによく行っていました。 当時はワインのボトルを眺めて名前を覚えていくのが楽しくて仕方なかったのですが、その酒屋さんに、このルイ・ラトゥール社のロマネサンヴィヴァン レ カトルジュルノーが大事に寝かされていました。そのボトルからはその存在感ゆえのオーラが出ているように感じました。(もしかしたら1本だけ木箱に入って置かれていたこともあって、よりそう感じたのかもしれませんが…)
『カトル・ジュルノー』とは4日間分の畑作業を意味する言葉で、0、76hlを所有しています。ちょうどロマネ コンティとおなじくらいの面積です。その歴史は1131年にサンヴィヴァン修道院に畑が寄贈されたことに始まり、1898年にロマネサンヴィヴァンの大地主であったマレイ・モンジュ家からルイラトゥール社が購入しています。
ルイラトゥールの持つロマネサンヴィヴァンの畑は、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ロマネコンティの畑に隣接しており、道を挟んだ土手にルイラトゥールの白い看板が立っています。その畑を見た時に、私はルイラトゥールのロマネサンヴィヴァンに憧れを感じ、より特別な存在になっていきました。(ミーハーですみません。)
今回のワイン会で開栓する60年代のオールドボトルは私の経験ですと、現在生産されているブルゴーニュのピノノワールとは違った印象を持つものが多く、穏やかで綺麗な酸に甘く感じるほどの豊かなボリュームを持つものに何度も出会いました。
私が味わったことのあるルイラトゥール社の64年産の格下銘柄のボトルでさえ、驚くほどまろやかでありながらも、はっきりした輪郭を持ち、まるで古いポートワインのような甘いニュアンスを持つものでした。しかし70年代以降になると、一部のトップ生産者を除き、その味わいは軽やかなものが多いように感じます。
1960年代はどういった味わいが評価されていたのか?また素晴らしい畑から造られたワインは私自身も非常に楽しみです。外観から見るコンデションはこの年代としてはとても良く、かなり期待のできるボトルです。
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