2015.12.07

vol.30 ステンドグラス

エスポワールには様々な思い入れのある調度品があります。今回はステンドグラスについてのお話をさせていただきます。

ステンドグラスの歴史は古く、フランスで発展したと言われており、大聖堂などに使われることが多く神秘的な存在です。デザインによって印象が変わるので様々な場所で使われてきました。

日本でも学校や病院、一般のご家庭でもステンドグラスを取り入れているところをよく見かけます。エスポワールにも二ヶ所ステンドグラスをはめ込んでいる箇所があります。一つはレストランの正面玄関を入って、フロントスペースの上部にはめ込まれたイギリス製のアンティークステンドグラスです。レストラン入り口方向への矢印型で『中へどうぞ』の意味を込めて取り付けたとシェフから聞いています。

もう一つはメインダイニングの一番奥に、たて60cm、横140cmの大きなステンドグラスがはめ込まれています。これは2004年に長野県の信州新町で製作活動をされている山口さんという方がデザインと製作をしてくださったものです。『五月の風』という題名がつけられた作品で、澄んだ蓼科に吹く風をイメージしています。

2点の作品に共通しているところは、色付きのガラスを使用していないところです。どちらも無色でガラス自体の模様や凹凸だけで仕上げられています。

レストランという空間では、無色であるため落ち着いた雰囲気とガラス素材の特徴である透明感があり、店の内装とも馴染んでいます。

2点のステンドグラスは同じ白ベースであっても、イギリス製は直線的なデザイン、山口さんの作品はやわらかな曲線が中心のデザインです。そのため違った印象を受けるのでその対比もまた面白いです。

エスポワールにはコツコツ集めた様々な調度品があり、皆様のお食事を陰ながら演出してくれています。

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