前回の投稿に続きワイン会のレポートです。
アミューズの次は、フランス料理の王道パテアンクルートです。(ミンチ肉に様々な具材を混ぜてパイ生地で包んで火入れをする料理です。)
今回は鹿、猪、真鴨、ツキノワグマにフォアグラ、ナッツ、干し柿といったリッチな内容でした。
付け合わせはシンプルに、野菜のピクルスと自家製粒マスタード入りのクリームです。
それぞれ個性のある食材が混ざり合い、うまみ、甘み、コク、香ばしさがとてもバランスよく感じられまさに狙い通りの味わいです!これをうまく作るのはなかなか難しいのです。
パテアンクルートの相方にセレクトしたワインはジャパニーズピノノワールのシャトーメルシャン「17年 北信ピノノワール キュベ アキオ」です。
現在日本でも多くの生産者さんがピノノワール栽培に挑戦していますが、なかなか気難しい品種のため苦戦していると聞きます。それでも挑戦したくなるのがピノノワールだそうです。
香りは複雑で、樽熟成由来のほろ苦さを連想させる香りと果実の甘い香りが調和しています。口に含むと柔らかな落ち着いた味わいです。
一体となったジビエのパテアンクルートにしっくりくる味わいです。
ワインの香ばしさとほろ苦さが料理のボリュームをうまくコントロールし、同調するようなマリアージュとなりました!
2番目のオードブルは、ツキノワグマのブータンノワール風です。使うのはツキノワグマのミンチ肉と天然キノコのピュレ、スパイスです。
シェフ曰く「ブータンノワールのような食感にしたい」との事で見た目はソーセージですが、ナイフを入れるとふわっと柔らかな質感に仕上がっています。天然キノコの濃厚なうまみとツキノワグマの風味にパプリカパウダーのアクセントです。
これは文章では伝えられないおいしさです!付け合わせには姫リンゴのコンポートをかわいらしく添えています。
ワインは「82年 シャサーニュモンラッシェ1er クロサンジャン」です。
オールドのボトルのためコルクはボロボロでしたが色は明るく透明感があり、香りをかいだだけでも良いコンディションがうかがえました。
チェリーコンポートのような甘さにスパイス、赤身肉、熟成してキノコを思わせる複雑な香りがあります。これは料理との共通点がたくさんあるではないですか!
合わないわけがありません!
オードブルはしっかり皆様にお楽しみいただきました!
<次回へ続く>