先日は天然キノコと熟成ワインを味わっていいただく会を開催しました。
今回は夏キノコ(セップの仲間が多い)を使って、天然キノコのフルコースを作りました!
キノコを採ってきてくれる名人にも、この日に合わせてキノコ依頼しましたが、その期待通りにたくさんの種類を採ってきてくれました!
キノコの生えているところも見ていただくために、プロジェクターにて画像も見ながらシェフの料理がありました。もちろん実物のキノコも見ていただきました!
今回の料理とワインは下記メニューをご覧ください。
スタートのワインは、長野県千曲川ワインバレーのカーヴハタノの若き生産者波田野さんのオレンジワインです。ぶどうはゲヴェルツトラミネールという香りに特徴のあるワインの果皮を使って仕込まれたもので、ほんのりライチの香りがあります。アツアツのキッシュを食べながらフルーティーでわずかに渋みを感じるワインはナイスマッチでした。
オードブルは、天然キノコを瞬間加熱し、バニラ風味のソースで絡めて、エスポワール得意のシャルキュトリーを盛り合わせています。トキイロラッパ、タマゴタケ、アミタケなどを使い食感や色もお楽しみいただきました。ワインは05年ヴィンテージのシャンパーニュ、クリスチャンセネです。熟成からのアップルパイやハチミツなどの香りと、厚みのある味わいがバニラ風味のキノコやシャルキュトリーと色々食べ比べができお楽しみいただけました。
2つ目のオードブルはフランス料理の定番、ウフアンムーレットです。(ポーチドエッグと赤ワインソースを組み合わせた料理)アカヤマドリタケでベシャメルソースを作り、卵に流し、コウタケを使った赤ワインソースを流しかけました。混ぜ合わせると絶妙なバランスで味が整い、キノコも香りがいいアクセントになります。
ワインは08年のボーヌ1erですが、柔らかな口当たりで熟成した香りも混ざりこみ始めてとても良い状態です。ピノノワールの味わいはバランスに優れていてワインだけでも楽しめてしまいますが、料理と合わせると、キノコベシャメルと絡んだ赤ワインソースとワインの強さがぴったりです!とてもうまく調和しています。
会も徐々に盛り上がり、途中でのシェフのキノコトークは実体験などの話もあり、皆さんにさらにキノコの面白さも知っていただけたのではと思います。
いよいよのメインデッシュの一番目は、なんと鯉とキノコで作るソーセージです!魚感も残しつつの味わいとしっとりとした質感はとても新鮮で皆さんも驚かれていました。ワインはシャブリグランクリュの04年物の登場です。完熟したぶどうから作られており、厚みもありつつ酸と熟成した味わいは重厚の一言です。
魚介とキノコの風味にシャブリの味わいも狙い通りでワインの酸味もうまくやわらげられ、穏やかな印象になりました。ワインと料理の相性は本当に面白いですね。
最後のメインディシュは猪のバラ肉の煮込みとホテイイロガワリのソテーの盛り合わせです。
脂の乗りも程よく、しっかり煮込まれた猪に、ニンニクバターでソテーしたキノコはシンプルですが、存在感は抜群の味わいです。94年の熟成したボルドーワインを一緒にお楽しみいただきましたが、ワインのはっきりしたタンニンは猪の脂の印象をきれいに流してくれ、ジューシーなキノコの味と香りともとてもよいマリアージュでした!
デザートはエスポワールの夏のスペシャルでもある桃の冷製スープで締めくくりました。
今回キノコををテーマにしたワイン会でしたが、キノコデザインのハンカチなどキノコアイテムをお持ちになったお客様もおり、みなさんキノコを楽しんでおられ、それだけ魅力のあるものだと改めて実感しました。
今回は夏にとれるキノコ中心でしたが、来年は秋キノコの会が出来たら面白いなと思います。
キノコは気候によって採れる採れないがあります。また山を熟知した名人がいなければこれだけのキノコを扱うことができません。今回このような会が開催でき、キノコ採りの方、ご参加いただいた皆様、また自然にも感謝です!有難うございました!